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ジャン・ギアン・ケラス&アレクサンドル・タロー演奏会 

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好い線行ってますネ

私の好みの音色でした



12月11日(水) 午前6時00分〜6時58分

クラシック倶楽部  ジャン・ギアン・ケラス&アレクサンドル・タロー演奏会                              
   

「チェロ・ソナタ 第1番 変ロ長調 作品45」       
メンデルスゾーン作曲

「チェロとピアノのための3つの小品」    ウェーベルン作曲

「チェロ・ソナタ ハ長調 作品65」      ブリテン作曲

「夜の夢」                 シューベルト作曲

(チェロ)ジャン・ギアン・ケラス
(ピアノ)アレクサンドル・タロー

〜東京・王子ホールで収録〜               
<収録:2011年1月21日(金)>            
<初回放送:2011年6月23日>             

ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)
アレクサンドル・タロー(ピアノ)
トップ・ソリストのケラスとタロー、王子ホールではお馴染みの2人が2度目の登場です。音楽パートナーとして強く共感し合う彼らが選んだのは、友人同士でもあった19世紀ドイツのロマン派の2人の作曲家と、20世紀近代の2人の作曲家です。ケラスがブリテンのソナタを日本で演奏するのは意外にも今回が初めて。ケラスとタローのセンスが光るプログラム、どうぞご期待ください。



『20世紀におけるロマンティシズムへのエコー』
The inner side of Romanticism, and its echo in the XXth century



今日において「ロマン派」という用語は多くの場合、愛とパッションを思い起こさせます。
それは誤りではありません。たとえばシューマンのチェロ協奏曲の緩徐楽章などは、非常に純粋かつパーソナルな愛の表現の優れた手本と言えますし、愛への切望を感動的に描いているシューベルトのリート「いらだち」もあります。
しかしその一方、人間の魂の永遠の孤独を表現したシューベルトの「冬の旅」、謎めいた世界への憧れと恐れが描かれているメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」もあります。



ブリテンやウェーベルンの作品は、こういったロマンティシズムの内面への最も優れた現代的エコーであると言えるでしょう。
特にウェーベルンの小品第1曲と第3曲における静寂は謎に満ちていて、第2曲の音の爆発とは著しく対照をなしています。これはある意味、ロマン派的なパッションの表現方法“シュトゥルム・ウント・ドラング”(嵐と衝動)の完璧な一例と言えるでしょう。また、ブリテンのチェロ・ソナタのスケルツォはメンデルスゾーンのソナタのスケルツォにもなり得るほど非常にメンデルスゾーン的です。



一方、シューマンはその人物自身がロマン派とも言えますが、今回私たちが演奏するシューマンの5つの小品は「民謡風」に書かれており、このプログラムの中では一番ロマン派らしくない作品です。そしてメンデルスゾーンのソナタは古典的語法、輝かしさ、ノスタルジックな優しさが独特に混ざり合っています。



このように、今回のプログラムでは19世紀作品と20世紀作品のユニークなやり取りを聴いていただくことができるでしょう。プログラム前半と後半のどちらの方がよりロマンティックか…なんて予測できませんね。

――ジャン=ギアン・ケラス




シューマン:民謡風の5つの小品 Op.102
メンデルスゾーン:チェロ・ソナタ 第1番 変ロ長調 Op.45

********** 休憩 **********

ウェーベルン:3つの小品
ブリテン:チェロ・ソナタ ハ長調 Op.65


ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)

1967年モントリオール生まれ。リヨンの音楽院でレーヌ・フラショーにチェロを学び、フライブルク音楽大学、ジュリアード音楽院でも研鑽を積む。ロストロポーヴィチ国際、ミュンヘン国際各コンクール受賞。ウィーンのムジークフェライン、アムステルダムのコンセルトヘボウ、パリのシャンゼリゼ、ロンドンのウィグモア、ニューヨークのカーネギー等、欧米の主要会場でコンサートに出演。2000年より毎年来日している。07年にはダンサーの森山開次、10年春には岸 惠子とのコラボレーションで話題を呼んだ(いずれも王子ホール主催)。04年、アンティエ・ヴァイトハース、ダニエル・セペック(ヴァイオリン)、ダベア・ツィンマーマン(ヴィオラ)とアルカント・カルテットを結成し各地で公演を行っている(2012年1月に王子ホール公演予定)。ハルモニア・ムンディ等からこれまでにブリテン「無伴奏チェロ組曲」、ハイドン「チェロ協奏曲」、ドヴォルザーク「チェロ協奏曲」、シューベルト「アルペジョーネ・ソナタ」、バッハ「無伴奏チェロ組曲」等のCDをリリース。日本にも多くのファンを持つ。現在ドイツ・シュトゥットガルト音楽大学教授。


(c)Marco Borggreve アレクサンドル・タロー(ピアノ)

1968年生まれ。パリ国立高等音楽院卒業。現代フランスを代表するピアニストの一人で、特に優れたCD録音が注目を集めている。常に意欲的なプログラムに取り組み高い評価を獲得しており、頻繁にソロ・リサイタルを行っている。来日公演では2007年10月にラモー&クープランのプログラムを組み、聴衆ばかりでなく新聞紙上でも絶賛され、また09年にはラヴェル&サティ、ショパンによる2夜連続リサイタルを行い話題となった(いずれも王子ホール主催)。室内楽ではチェリストのジャン=ギアン・ケラスとのデュオで度々リサイタルを行っており、06年秋にリリースしたCD「アルペジョーネ」の成功により、ヨーロッパの主要コンサートホールでデュオ・リサイタルを行った。オーケストラ・ソリストとしては、これまでにバイエルン放送響、日本フィル、都響、フランス国立管等と共演している。ハルモニア・ムンディから、ラモーの「新クラウザン組曲」、ラヴェルのピアノ作品全集(世界初録音2作品を含む)など、フランス作品を中心に数々の録音をリリース、最近ではヴァージン・クラシックに移籍し、ショパン作品集をリリースしている。


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