「5年後にこの国自体がまともに動いているのか。
政権を自民に戻した国民が今更何を言えるのか」
確かに、今更、この国がどうなろうと、自民党を政権復帰させた国民には、何もいう資格がない。というか、何もいわない。何が起きているか、まったくわかっていないのだから。
自分たちに責任があるなどと考えることなど永久にない。家畜は考えないのである。
安倍政権は失政を繕うために嘘ばかりつく。今や放射能汚染をごまかすために外国の王室を利用するまでになった。
来日したウィリアム王子は、福島第1原発事件の放射能汚染もみ消しに、好きなように使われた。
『朝日新聞』が、「原発浴衣姿で福島県産食材を堪能」(2015年2月28日)と題して、次のように報じた。
「安倍晋三首相は28日夜、福島県郡山市の磐梯熱海温泉の旅館で、英国のウィリアム王子を夕食会に招いた。2人は浴衣姿で福島県産食材をつかった和食を味わった。
(中略)
安倍首相は「殿下の福島訪問は東北の被災者に勇気を与えていただいた。福島のおいしい食材を堪能していただきたい。風評被害を払拭(ふっしょく)する上で大きな力になる」。ウィリアム王子は「日本国民と日本政府に温かく迎えていただき、心から御礼を申し上げたい。あらゆる場所ですばらしい歓迎を受けた」と話した。
夕食会では会津地鶏や福島牛のしゃぶしゃぶ、郡山産の白髪ネギやコシヒカリなど、福島の食材をふんだんにつかったメニューが振る舞われた。
2人はこの日、放射線の影響を気にせず子供が遊べるように設けられた福島県本宮市の屋内遊び場も訪れ、子供たちと交流した」
「放射線の影響を気にせず子供が遊べるように設けられた福島県本宮市の屋内遊び場」とは恐れ入る。「放射線が危険なので、やむなく作った屋内遊び場」というのが正確な表現だ。
放射能汚染がコントロールされていないために作られた悲劇の屋内遊び場に案内して、自分で自分の嘘を暴いているわけで、ここらにも世襲議員の凄まじい劣化を見ることができる。自分が何をしているかが、わかっていないのだ。
ネット上では、福島の農家の、「農産物を作るけれど自分たちは食べない、県外の農産物を取り寄せて食べている」という声が何度も紹介されている。また福島産の農産物が、他府県の表示で販売されていることが、大きな不安と批判を呼び起こしている。
それが、ついにウィリアム王子を広告塔に使うまでに失礼なことをやったのである。国の品格は、安倍によって堕ちるところまで堕ちた観がある。
安倍晋三という世襲ボンボンの政治を一言でいえば、嘘吐きの政治だ。「日本は原発も景気も外交も大丈夫だ、よくなった」と取り繕う。すべて言葉だけの嘘だから、現実に基づく批判を嫌う。現実を変えずに、言葉で取り繕う。メディア(言葉)監視に熱心なのはそのためだ。
ニュース批評
ところで、自民党の稲田朋美政調会長が、26日のBS朝日の番組収録で、要旨、次のように語った。
1 歴史修正主義というのは、あったことをなかったと自己正当化することだ。本当にあったことをあったこととして認め、生かしていくのは決して歴史修正主義ではない。
2 指導者の個人的な責任は事後法だ。(裁判は)法律的に問題がある。
3 判決文に書かれている事実をすべて争えないとすれば(われわれは)反省できない。南京事件などは事実の検証が必要だ。
以上の3点であるが、こんなことを政調会長が喋れば、すぐに野党とメディアが大騒ぎして辞任に追い込まれたものだ。今や隔世の感がある。
すでにあちこちで安倍政権は保守政権ではない、極右政権である、と指摘されている。とくに外国はそのように見ているようだ。
しかし、わたしの見方は違っている。
本物の保守政治家、極右政治家はTPP参加の姿勢でわかる。TPP参加賛成の保守、極右というのは、「雨の降る晴れた日」と同じ言葉自体の矛盾である。実際に雨が降っていれば晴れた日は嘘なのだ。
自民党は明確にTPP参加に賛成している。したがって保守でも極右でもない。せいぜい良くいって新自由主義のグローバリストの集団であり、端的にいうと売国奴である。
それも更に正確にいえば、シオニズムのグローバリストに使われているパシリにすぎない。
TPP参加、原発再稼働、法人税減税、辺野古米軍基地建設、改憲、格差拡大といった反99%、反日の政治推進は、右翼や極右をカモフラージュに使いながら行われている。
安倍政権は、総じて世間知らず、苦労知らず、戦争知らずの、世襲のぼんぼんやお嬢ちゃんたちで構成されている。それで、うまく立ち回るのが政治だと勘違いしている。
深刻なのは、東京の大手メディアも国民の大半も、そのように自民党を対象化できず、保守政治家の発言として見ていることだ。
日本では吉田茂を名宰相と評価するほどであるから、安倍政権も保守・極右政権と判断されている。しかし、この政権を判断するには、現在の西川農水、上川法務、望月環境相といった、金まみれの大臣たちを見た方がいい。こちらの方がよほど安倍政権の正体をよく顕している。
東京の大手メディア(「記者クラブ」メディア)による、絶えざる洗脳が行われている。洗脳はニュース解説、政治番組のみならず、ドラマ、ドキュメント、スポーツにまで幅広く、24時間にわたる。
国民の覚醒が必要なのだが、そのためには次のことが必要だ。
日本民族が、極端に権力に弱い民族であり、権力を前にして変わり身が早く、国を愛さず、同胞を裏切る民族であることを、自覚することだ。
「日本人は猿に支配されたら、団結して抵抗するより国民こぞって木登りの練習を始める民族である」(鈴木敏明『逆境に生きた日本人』)
自分を正確に知らないことには、覚醒の必要性さえ起きてこない。したがって、日本民族があらゆる権力に弱いことを認識させ、その奴隷根性を払拭させないことには、自民党は永久に勝ち続け、選挙で大量の棄権を生み続けるだろう。
政権を自民に戻した国民が今更何を言えるのか」
確かに、今更、この国がどうなろうと、自民党を政権復帰させた国民には、何もいう資格がない。というか、何もいわない。何が起きているか、まったくわかっていないのだから。
自分たちに責任があるなどと考えることなど永久にない。家畜は考えないのである。
安倍政権は失政を繕うために嘘ばかりつく。今や放射能汚染をごまかすために外国の王室を利用するまでになった。
来日したウィリアム王子は、福島第1原発事件の放射能汚染もみ消しに、好きなように使われた。
『朝日新聞』が、「原発浴衣姿で福島県産食材を堪能」(2015年2月28日)と題して、次のように報じた。
「安倍晋三首相は28日夜、福島県郡山市の磐梯熱海温泉の旅館で、英国のウィリアム王子を夕食会に招いた。2人は浴衣姿で福島県産食材をつかった和食を味わった。
(中略)
安倍首相は「殿下の福島訪問は東北の被災者に勇気を与えていただいた。福島のおいしい食材を堪能していただきたい。風評被害を払拭(ふっしょく)する上で大きな力になる」。ウィリアム王子は「日本国民と日本政府に温かく迎えていただき、心から御礼を申し上げたい。あらゆる場所ですばらしい歓迎を受けた」と話した。
夕食会では会津地鶏や福島牛のしゃぶしゃぶ、郡山産の白髪ネギやコシヒカリなど、福島の食材をふんだんにつかったメニューが振る舞われた。
2人はこの日、放射線の影響を気にせず子供が遊べるように設けられた福島県本宮市の屋内遊び場も訪れ、子供たちと交流した」
「放射線の影響を気にせず子供が遊べるように設けられた福島県本宮市の屋内遊び場」とは恐れ入る。「放射線が危険なので、やむなく作った屋内遊び場」というのが正確な表現だ。
放射能汚染がコントロールされていないために作られた悲劇の屋内遊び場に案内して、自分で自分の嘘を暴いているわけで、ここらにも世襲議員の凄まじい劣化を見ることができる。自分が何をしているかが、わかっていないのだ。
ネット上では、福島の農家の、「農産物を作るけれど自分たちは食べない、県外の農産物を取り寄せて食べている」という声が何度も紹介されている。また福島産の農産物が、他府県の表示で販売されていることが、大きな不安と批判を呼び起こしている。
それが、ついにウィリアム王子を広告塔に使うまでに失礼なことをやったのである。国の品格は、安倍によって堕ちるところまで堕ちた観がある。
安倍晋三という世襲ボンボンの政治を一言でいえば、嘘吐きの政治だ。「日本は原発も景気も外交も大丈夫だ、よくなった」と取り繕う。すべて言葉だけの嘘だから、現実に基づく批判を嫌う。現実を変えずに、言葉で取り繕う。メディア(言葉)監視に熱心なのはそのためだ。
ニュース批評
ところで、自民党の稲田朋美政調会長が、26日のBS朝日の番組収録で、要旨、次のように語った。
1 歴史修正主義というのは、あったことをなかったと自己正当化することだ。本当にあったことをあったこととして認め、生かしていくのは決して歴史修正主義ではない。
2 指導者の個人的な責任は事後法だ。(裁判は)法律的に問題がある。
3 判決文に書かれている事実をすべて争えないとすれば(われわれは)反省できない。南京事件などは事実の検証が必要だ。
以上の3点であるが、こんなことを政調会長が喋れば、すぐに野党とメディアが大騒ぎして辞任に追い込まれたものだ。今や隔世の感がある。
すでにあちこちで安倍政権は保守政権ではない、極右政権である、と指摘されている。とくに外国はそのように見ているようだ。
しかし、わたしの見方は違っている。
本物の保守政治家、極右政治家はTPP参加の姿勢でわかる。TPP参加賛成の保守、極右というのは、「雨の降る晴れた日」と同じ言葉自体の矛盾である。実際に雨が降っていれば晴れた日は嘘なのだ。
自民党は明確にTPP参加に賛成している。したがって保守でも極右でもない。せいぜい良くいって新自由主義のグローバリストの集団であり、端的にいうと売国奴である。
それも更に正確にいえば、シオニズムのグローバリストに使われているパシリにすぎない。
TPP参加、原発再稼働、法人税減税、辺野古米軍基地建設、改憲、格差拡大といった反99%、反日の政治推進は、右翼や極右をカモフラージュに使いながら行われている。
安倍政権は、総じて世間知らず、苦労知らず、戦争知らずの、世襲のぼんぼんやお嬢ちゃんたちで構成されている。それで、うまく立ち回るのが政治だと勘違いしている。
深刻なのは、東京の大手メディアも国民の大半も、そのように自民党を対象化できず、保守政治家の発言として見ていることだ。
日本では吉田茂を名宰相と評価するほどであるから、安倍政権も保守・極右政権と判断されている。しかし、この政権を判断するには、現在の西川農水、上川法務、望月環境相といった、金まみれの大臣たちを見た方がいい。こちらの方がよほど安倍政権の正体をよく顕している。
東京の大手メディア(「記者クラブ」メディア)による、絶えざる洗脳が行われている。洗脳はニュース解説、政治番組のみならず、ドラマ、ドキュメント、スポーツにまで幅広く、24時間にわたる。
国民の覚醒が必要なのだが、そのためには次のことが必要だ。
日本民族が、極端に権力に弱い民族であり、権力を前にして変わり身が早く、国を愛さず、同胞を裏切る民族であることを、自覚することだ。
「日本人は猿に支配されたら、団結して抵抗するより国民こぞって木登りの練習を始める民族である」(鈴木敏明『逆境に生きた日本人』)
自分を正確に知らないことには、覚醒の必要性さえ起きてこない。したがって、日本民族があらゆる権力に弱いことを認識させ、その奴隷根性を払拭させないことには、自民党は永久に勝ち続け、選挙で大量の棄権を生み続けるだろう。