登山口-山頂標高差
順位 山名(標高) ルート 標高差 山域
1位: 白馬岳(2932.2m) 欅平-白馬岳 2342m差 北アルプス
2位: 甲斐駒ケ岳(2965.6m)横手-駒ヶ岳 2291m差 南アルプス
3位: 剱岳(2997.1m) 馬場島-剱岳 2247m差 北アルプス
4位: 農鳥岳(3051m) 奈良田-西農鳥岳 2201m差 南アルプス
5位: 笊ヶ岳(2629m) 馬場(老平)-笊ヶ岳 2169m差 南アルプス
6位: 穂高岳(3190m) 新穂高温泉-穂高岳 2115m差 北アルプス
7位: 唐松岳(2695.8m) 欅平-唐松岳 2106m差 北アルプス
8位: 槍ヶ岳(3180m) 新穂高温泉-槍ヶ岳 2105m差 北アルプス
9位: 木曾駒ヶ岳(2956m) 横山-木曾駒ヶ岳 2051m差 中央アルプス
10位: 聖岳(3013m) 便ヶ島-聖岳 2048m差 南アルプス
我が笊ヶ岳は槍・穂を尻目に5位と健闘している。ただしこれは、笊ヶ岳も最近は椹島からの入山者が多いのでその例となるが、上位陣はあまり一般的でないルートである。一般的に広く利用されているルートで順位を取り直すと、1位:農鳥岳(奈良田、2201m差)、2位:聖岳(便ヶ島、2048m差)、3位:悪沢岳(椹島、2018m差)、4位:赤石岳(椹島、1997m差)、5位:空木岳(駒ヶ根、1994m差)、6位:笠ヶ岳(新穂高、1933m差)、7位:北岳(広河原、1682m差)、8位:穂高岳(上高地、1680m差)、9位:槍ヶ岳(上高地、1670m差)、10位:茶臼岳(沼平、1654m差)、ということになるであろう。6位の笠ヶ岳までが以下を圧倒している。また南アルプスは、一般ルートではハードなのがこれを見てもよくわかる。なお仙丈ヶ岳の市野瀬からの地蔵尾根は、標高差2173mある。残念ながら一般的ルートではないので、除外している。
だが筆者のような長い登りを選り好んで登るマニアとしては、これだけでは満足できない。やはり累計の高度差が気になる。笊ヶ岳の物凄さは布引山経由で登るので、その間片道1時間半余りを要する登下降によってさらに増す。過去これを嫌い小笊経由のランカン尾根ルートがあったが、現在は廃道になっている。それで途中の顕著な登下行を加味して累計高度差(登りのみ累計)順位を取り直すと、、
登山口-山頂累計高度差
順位:山名(標高) ルート 標高差 山域
1位:唐松岳(2695.8m) 欅平-唐松岳 2441m累計差 北アルプス
(餓鬼山のコル、大黒銅山跡下り335m+)
2位:白馬岳(2932.2m) 欅平-白馬岳 2432m累計差 北アルプス
(清水岳のコル90m+)
3位:笊ヶ岳(2629m) 馬場(老平)-笊ヶ岳 2378m累計差 南アルプス
(布引山のコル169m+)
4位:甲斐駒ケ岳(2965.6m)横手-駒ケ岳 2376m累計差 南アルプス
(黒戸尾根五合目のコル85m+)
5位:剱岳(2997.1m) 馬場島派出所-剱岳 2247m差 北アルプス
6位:農鳥岳(3051m) 奈良田-西農鳥岳 2201m差 南アルプス
7位:木曾駒ヶ岳(2956m) 横山-木曾駒ヶ岳 2126m累計差 中央アルプス
(将棊頭山のコル75m+)
8位:穂高岳(3190m) 新穂高温泉-穂高岳 2115m差 北アルプス
9位:槍ヶ岳(3180m) 新穂高温泉-槍ヶ岳 2105m差 北アルプス
10位:悪沢岳(3141m) 椹島-悪沢岳 2048m累計差 南アルプス
(千枚岳のコル30m+)
となり、我が笊ヶ岳は名山を尻目にベスト3に躍進する。残念ながら欅平は手強く、唐松岳はアップダウンも大きいので順位がぐっとのし上がる。なお富士山除外には異論があるかも知れないので、一般的登山口として利用されている中で最も高度の低い御殿場口(1440m)からの高度差を計算すると、2236mとなるが、剱岳の後塵を拝している。ただこのような登り方になるとマニアの世界とも言えるので、もう少し検討範囲を広げると、1位:立山(立山駅:鉄道利用、2585m累計差)、2位:空木岳(倉本駅:鉄道利用、2499m累計差)、3位:朝日岳(小川温泉:マイカー利用、2441m累計差)となり、ようやく4位が唐松岳、さらに上記の順位で山が続き、剱岳の次に木曽駒ヶ岳(上松駅:鉄道利用、2240m差)、10位が農鳥岳になる。立山は信仰の山であったが、昔は本当に登るのに大変な山であったのである。
傾向としては、海に近い高山が上位に位置している。立山駅は標高475m、欅平は590m、倉本駅610m、馬場(老平)460mしかない。南アルプスに関していうと、登山口の高度は大井川水系よりも富士川水系の方が相対的に低い。
以上検討のように、笊ヶ岳は唐松岳とともに、高度は他の3000m級の峰々に比べれば500m近く低いにもかかわらず、ハードさでは肩を並べる、あるいはそれ以上の実力の山なのである。
順位 山名(標高) ルート 標高差 山域
1位: 白馬岳(2932.2m) 欅平-白馬岳 2342m差 北アルプス
2位: 甲斐駒ケ岳(2965.6m)横手-駒ヶ岳 2291m差 南アルプス
3位: 剱岳(2997.1m) 馬場島-剱岳 2247m差 北アルプス
4位: 農鳥岳(3051m) 奈良田-西農鳥岳 2201m差 南アルプス
5位: 笊ヶ岳(2629m) 馬場(老平)-笊ヶ岳 2169m差 南アルプス
6位: 穂高岳(3190m) 新穂高温泉-穂高岳 2115m差 北アルプス
7位: 唐松岳(2695.8m) 欅平-唐松岳 2106m差 北アルプス
8位: 槍ヶ岳(3180m) 新穂高温泉-槍ヶ岳 2105m差 北アルプス
9位: 木曾駒ヶ岳(2956m) 横山-木曾駒ヶ岳 2051m差 中央アルプス
10位: 聖岳(3013m) 便ヶ島-聖岳 2048m差 南アルプス
我が笊ヶ岳は槍・穂を尻目に5位と健闘している。ただしこれは、笊ヶ岳も最近は椹島からの入山者が多いのでその例となるが、上位陣はあまり一般的でないルートである。一般的に広く利用されているルートで順位を取り直すと、1位:農鳥岳(奈良田、2201m差)、2位:聖岳(便ヶ島、2048m差)、3位:悪沢岳(椹島、2018m差)、4位:赤石岳(椹島、1997m差)、5位:空木岳(駒ヶ根、1994m差)、6位:笠ヶ岳(新穂高、1933m差)、7位:北岳(広河原、1682m差)、8位:穂高岳(上高地、1680m差)、9位:槍ヶ岳(上高地、1670m差)、10位:茶臼岳(沼平、1654m差)、ということになるであろう。6位の笠ヶ岳までが以下を圧倒している。また南アルプスは、一般ルートではハードなのがこれを見てもよくわかる。なお仙丈ヶ岳の市野瀬からの地蔵尾根は、標高差2173mある。残念ながら一般的ルートではないので、除外している。
だが筆者のような長い登りを選り好んで登るマニアとしては、これだけでは満足できない。やはり累計の高度差が気になる。笊ヶ岳の物凄さは布引山経由で登るので、その間片道1時間半余りを要する登下降によってさらに増す。過去これを嫌い小笊経由のランカン尾根ルートがあったが、現在は廃道になっている。それで途中の顕著な登下行を加味して累計高度差(登りのみ累計)順位を取り直すと、、
登山口-山頂累計高度差
順位:山名(標高) ルート 標高差 山域
1位:唐松岳(2695.8m) 欅平-唐松岳 2441m累計差 北アルプス
(餓鬼山のコル、大黒銅山跡下り335m+)
2位:白馬岳(2932.2m) 欅平-白馬岳 2432m累計差 北アルプス
(清水岳のコル90m+)
3位:笊ヶ岳(2629m) 馬場(老平)-笊ヶ岳 2378m累計差 南アルプス
(布引山のコル169m+)
4位:甲斐駒ケ岳(2965.6m)横手-駒ケ岳 2376m累計差 南アルプス
(黒戸尾根五合目のコル85m+)
5位:剱岳(2997.1m) 馬場島派出所-剱岳 2247m差 北アルプス
6位:農鳥岳(3051m) 奈良田-西農鳥岳 2201m差 南アルプス
7位:木曾駒ヶ岳(2956m) 横山-木曾駒ヶ岳 2126m累計差 中央アルプス
(将棊頭山のコル75m+)
8位:穂高岳(3190m) 新穂高温泉-穂高岳 2115m差 北アルプス
9位:槍ヶ岳(3180m) 新穂高温泉-槍ヶ岳 2105m差 北アルプス
10位:悪沢岳(3141m) 椹島-悪沢岳 2048m累計差 南アルプス
(千枚岳のコル30m+)
となり、我が笊ヶ岳は名山を尻目にベスト3に躍進する。残念ながら欅平は手強く、唐松岳はアップダウンも大きいので順位がぐっとのし上がる。なお富士山除外には異論があるかも知れないので、一般的登山口として利用されている中で最も高度の低い御殿場口(1440m)からの高度差を計算すると、2236mとなるが、剱岳の後塵を拝している。ただこのような登り方になるとマニアの世界とも言えるので、もう少し検討範囲を広げると、1位:立山(立山駅:鉄道利用、2585m累計差)、2位:空木岳(倉本駅:鉄道利用、2499m累計差)、3位:朝日岳(小川温泉:マイカー利用、2441m累計差)となり、ようやく4位が唐松岳、さらに上記の順位で山が続き、剱岳の次に木曽駒ヶ岳(上松駅:鉄道利用、2240m差)、10位が農鳥岳になる。立山は信仰の山であったが、昔は本当に登るのに大変な山であったのである。
傾向としては、海に近い高山が上位に位置している。立山駅は標高475m、欅平は590m、倉本駅610m、馬場(老平)460mしかない。南アルプスに関していうと、登山口の高度は大井川水系よりも富士川水系の方が相対的に低い。
以上検討のように、笊ヶ岳は唐松岳とともに、高度は他の3000m級の峰々に比べれば500m近く低いにもかかわらず、ハードさでは肩を並べる、あるいはそれ以上の実力の山なのである。