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2016年夏の自然災害での日本の経済的損失は4兆円

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2016年夏の自然災害での日本の経済的損失は4兆円

冒頭に貼りました、日本について記されたロシアの記事は、熊本での地震から夏の一連の台風までの日本の経済的な被害が、予備的なものを含めて 400億ドル( 4兆円)となったことを報じています。

このロシアの記事の被害額は、熊本での地震と北海道の台風での水害被害を中心として算出されているもので、今年の台風は西日本や東日本にも大きな被害を出していますので、全体としては、さらに大きな被害額となっていると思われます。

九州での地震の被害に関しては、昨日 9月28日、熊本県が地震による被害額を算出し、 9月14日時点で、その額は 3兆7000億円を超えることを発表しました。

熊本地震の被害額、県全体で3兆7850億円

日本経済新聞 2016/09/2728

熊本県は28日、熊本地震による被害額を試算し、9月14日時点で3兆7850億円に上ると発表した。県全体の被害額を公表するのは初めて。

被害の内訳は住宅関連が最も多く、2兆377億円と半分以上を占めた。全壊約8千棟、一部損壊を含めた被害は計約17万棟に及び、宅地の崩壊なども深刻なことから総額が膨らんだ。

ということで、熊本県では、住宅の他に、商工関連の被害(8200億円)、道路や橋など公共土木施設の被害(2685億円)、農地や農業用施設の被害(1487億円)、廃棄物処理関連の被害(900億円)、そして、文化財関連の被害(936億円)がまとめられています。

そして、台風による北海道での被害も過去最大のものとなっています。

北海道の台風被害2786億円 水害で過去最大

日本経済新聞 2016/09/28

北海道に今夏相次いだ台風によるインフラや農業などの被害総額が計2786億円に上ることが北海道と国土交通省の集計で分かった。水害による被害額では1981年8月の「56水害」(2704億円)を上回り、過去最大となった。

台風7、11、9、10号などによる一連の大雨で、国管理の道路や河川の被害額は14日時点で824億円。道の27日時点の集計では、河川や農業などに計1962億円の被害が出た。

北海道の場合は、今回の台風の被害だけの算出では「すべての被害」を描ききれないものがあり、特に、たとえば十勝などのように「輪作」といって、じゃがいも、小麦、豆類などを季節ごとに植えていく農業方式をとっている場所では、このサイクルが崩壊してしまったために、今後何年も影響が続くと考えられています。

「台風が3回直撃した北海道・十勝 農業王国の苦境」という NEWSポストセブンの 9月23日の記事には、地元の人の話として、

「そもそも今年は、7月まででさえ『十勝史上最悪』と言われるほどの天候不順だった。そこに来て、例年なら来ない台風がいくつも……。今年の分の減収は共済で何割か戻ってくるだろうけど、本当にきついのは来年以降だよ」

と述べています。

北海道は今年は特に、自然の変動の影響を非常に大きく受けたと考えられます。「北海道は」と書きましたけれど、上の記事には、

> 自給率1%の東京の食を支える、自給率1249%の十勝という一大農業王国が、今後数年に渡り苦境に追い込まれる可能性がある。


私たちは無事に2020年を迎えられるか

ここまで書きましたように、今年の日本は、4月から9月までの約半間に「自然災害での経済的損失が4兆円以上」となっているわけですが、2020年に東京で開催される(予定の)オリンピック費用は3兆円を超える可能性があるのだそうです(朝日新聞)。

それにしても、仮に今年のような感じで今後も気候が荒れていくようなことがあった場合、2020年という頃は、五輪どころではないような日常になっていたりする可能性もないとは言い切れない感じはあります。

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