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英国を代表するピアニストの一人、ポール・ルイス

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配信日:2014年7月7日 | 配信テーマ:クラシック 洋楽 
 ◆ベートーベン「第3番」読響と共演
 英国を代表するピアニストの一人、ポール・ルイスが近年、日本でめざましい活躍を見せている。ソロ・リサイタルにオーケストラとの共演、さらに歌曲の伴奏——。レパートリーの広さでも注目を集める実力派に話を聞いた。(松本良一)
 2011〜13年に東京で5回にわたって行ったシューベルトのピアノ・ソナタのシリーズ演奏会完結から1年。今回はブラームスとベートーベンのピアノ協奏曲の独奏者として来日した。
 6月末にはダニエル・ハーディング指揮の新日本フィルハーモニー交響楽団と、ブラームスの「第1番」を共演した。7月にはハルトムート・ヘンヒェン指揮の読売日本交響楽団とベートーベンの「第3番」を弾く。
 「ハ短調のこの曲は、ベートーベンの闘争的な性格の典型的な例。でも、第2楽章の夢見るような優しさも捨てがたい。劇的な展開を楽しみながら弾ける」
 ベートーベンは協奏曲全5曲とソナタ全32曲のCDをハルモニアムンディから出している。いわばお手のものだが、実演では自らの情熱をかき立てるかのように荒々しい気性を見せることも。ありふれた予定調和に陥らない、ある種の激しさを内に秘めている。
 今年のもう一つのトピックは、12月に再来日して臨む、英国の名テノール、マーク・パドモアとの、シューベルト歌曲集「美しき水車屋の娘」「冬の旅」「白鳥の歌」の連続演奏会。
 「歌曲伴奏では『声』の質感をピアノで表現することが大切。あたかも聴き手に向かって話しかけるようなイリュージョン(幻影、幻想)が求められる」
 これも08〜10年にパドモアと録音しているが、「最近、久しぶりに二人で合わせたら全然違う演奏になったので驚いた」。音楽が生まれる瞬間は、演奏している本人にも予測不可能なものらしい。
 新録音は今後、シューマン「幻想曲」、ムソルグスキー「展覧会の絵」、ブラームス「ピアノ協奏曲第1番」(ハーディング指揮、スウェーデン放送響)ほかがハルモニアムンディから出る予定だ。どんなイリュージョンを聴かせてくれるだろうか。
 ベートーベンの協奏曲は7月20日午後2時、東京・池袋の東京芸術劇場。(電)0570・00・4390。シューベルトの歌曲は12月4、5、7日、東京・銀座の王子ホール。(電)03・3567・9990。

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