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「福島原発事故で日本は終わっていた」という意識の欠如

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「福島原発事故で日本は終わっていた」という意識の欠如 (天木直人のブログ) 
http://www.asyura2.com/14/senkyo160/msg/231.html
投稿者 笑坊 日時 2014 年 1 月 27 日 09:04:49: EaaOcpw/cGfrA



http://www.amakiblog.com/archives/2014/01/27/
2014年01月27日

 いまこそあの福島原発事故の当時の状況を我々国民は思い起こすべきではないか。

 あらゆる検証が我々に教えてくれた事は、一歩間違えば福島事故は大惨事になっていたという背筋が凍りつくような現実ではなかったか。

 その時は、東京はおろか、日本の半分以上は人類の住めない場所になっていた。

 日本という国が消滅していたのである。

 紙一重でそれが防げたのは誰の功績でもなく科学で説明できるものでもない。

 幸運というほかはなかったのだ。

 その事をいまこそ我々はもう一度思い出すべきだ。

 その意識があれば、小泉元首相の唱える、原発なしでも経済成長が可能だと考える者と原発なしでは経済発展はできないという者との戦いどころの話ではない。

 そのような議論が今できるほど、日本は幸運だったことに感謝しなければいけないということだ。

 活かされているチャンスを今度こそ手放してはいけない。

 そういう意識があれば、原発の是非が政治の争点になる事自体が信じられないということだ。

 福島の事故を見て脱原発に切り替えたドイツにとどまらず、世界の多くの国が日本を見てそう思っているのだ。

 原発を再稼働するなどということ自体が、神をも恐れない傲岸不遜なことに違いない(了)


 
福島第一原発事故の日本経済への中期的な悪影響について、経済界が懸念を強め、焦り出しているようだ。確たる材料は提示できないが、どうもそんな気がしてならない。

企業業績については、事故のあった2011/3期はわずか半月を残すところだったから影響は少なかったし、2012/3期は未曾有の原発事故によって悪影響が出たといって利害関係者に理解してもらえただろう。

だが、この悪影響がいつまでも残るとなると、立ち行かない会社も続出する。

それが最も早く、劇症的に現れたのが電力会社だ。原発再稼動の見込みがないとなれば原発関連資産は無価値となり、その処分に膨大なコストを要する負の資産に転化する。原発を有する電力会社9社の総資産額は44兆6千億円、純資産7兆円。これらの4分の1が原子力関連だとすると、それぞれ4兆円、1兆7千億円になる。

銀行にしてみれば、貸付先の財務内容が極端に悪化する。会計基準を変えてそこは見ない振りをすれば良いようにも思うが、国際的には通用しないだろう。財務内容劣悪な企業に巨額貸付となれば、銀行自体の信用・格付けにかかわる。

脱原発となった場合、関連企業、周辺産業への打撃も想像を超える。東電の例では、これまではプラントメーカーにオフォーを出させ、気前良く金を支払っていたというが、そういう甘い仕事が消えてしまう。

原子炉メーカーは、国内での新規受注が見込めないとなれば、原子力部門の縮小を余儀なくされる。これだけの事故がおきて海外に日本の悲惨な実態が伝わっているのだから、新規建設案件はあっても例外的なものになるだろう。

原子力関係の学科を置いていた大学も困ることになる。すでに希望者激減だという。原子力関係の団体も立ち行かなくなる。

社会的に高い報酬を得ていたこれらの企業や団体に勤めていた人たちの職場が失われても、それに代わる場はない。

原発推進派が民主党にねじを巻いて再稼動を強行させたのは、「経済が大混乱する。政権は社会秩序を維持できるのか。再稼動してリスクが増えても経済混乱、社会混乱による政権への負担の方が比較にならないほど大きい」という理屈だと思う。

すでに、外国企業や大使館がその業務やオフィスを海外に移転させる例が出ており、外国人観光客も激減だ。ホテル業界や不動産業界は深刻な影響が出ているだろう。

そんな背景があって、大飯原発が多くの国民の反対の中で再稼動したが、原発が再稼動したからといって、福島第一原発事故に起因する日本経済の危機が過ぎ去ったわけではない。

福島第一原発4号機こそが東日本、とりわけ東京の命運を握っている。燃料プールの冷却が止まり、再度放射性物質が大量に放出される事態になれば、プルームは冬と異なり浜通りを北か南に流れる。

南に流れて東京をさらに汚染すれば、東京は今以上に人の住める場所ではなくなってしまう。いくら政府が隠蔽しても、健康被害はさらに広範、深刻となり、人が消えていくだろう。

関東地方がさらに汚染されれば、関東で栽培された農産物を買う人はいなくなる。農業活動も停止し、関連産業は崩壊する。無人の自動車販売店、ガソリンスタンドにコンビニ・・・。都市に近い東京湾岸のロジスティックセンターを出入りするトラックも見かけなくなるだろう。

すでに海外に進出し、生産拠点の重点を国外においてある企業は、操業を継続できるかもしれないが、銀行、証券、システムなどの会社は人がいなくなれば東京に事務所を置いてはおけない。

ビルはがら空き、丸の内の新鋭ビルも夜は明かりがつかないなどという恐ろしすぎる事態が現出する。

こうなったとき、一番打撃を受けるのは不動産会社だ。立派なビルも太陽光発電ステーションや放射性廃棄物の置き場くらいにしか使えない。長野の山の中の方がよほど地価が高くなるだろう。

上場不動産上位12社の総資産額は19兆円、純資産額4兆7千億円。不動産会社は、東京や関東だけに資産を保有しているわけではないが、高収益物件は東京に集中だ。

一流不動産会社の資産が一夜にして無価値になるとは言えないが、それに近いことは起こるだろう。不動産会社の保有資産が暴落すれば、グループの銀行の財務内容も大幅に悪化、電力会社の原発関連資産は今度こそマイナスの資産となってメガバンクが倒産の危機に瀕し、公的資金が投入されるだろう。

地方銀行も住宅ローンで稼いでいるところが多いから、個人顧客が返済不能になったと自己破産を申し立て、ばたばた倒産するだろう。こちらは公的資金を投入して整理するしかない。

大企業だけでなく、中小の不動産会社も同じ運命だし、外食や物販企業も同じだ。タクシー会社やバス会社はお客がいなくなる。

もし、私が高収益の物販店のオーナーで、儲けた金で不動産会社の株でもしこたま買い付けていたら、とにかく上に書いたような悪夢が来ないよう毎日神社巡りをして万札のお賽銭を投じていると思う。

そして、東京に住んでいても健康被害は免れないなどと書いてあるブログを憎悪の目で見るだろう。人が少なくなれば、物販も不動産会社の収益も落ちていく。とにかく、今より景気が悪くなるようなことは困る。

私がオーナーの物販店の従業員は、どうせ安い賃金だろうから、店がつぶれたらどこかに移って働けばよいと考えるだろうが、上に上げたような著名な銀行、不動産会社など大企業の従業員は、とにかく自分の会社が安泰であることを切に願うだろう。

毎週金曜日の官邸前のデモで、東京の汚染実態や健康影響問題に触れるのはタブーらしい。

もし、私がリッチだったら、そういうデモ隊の自己規制は大歓迎するだろう。とにかく、東京に人がとどまってくれさえすれば、原発反対でも、野田政権打倒でも、好きなだけやってくれというイスタブリッシュメントと同じ立場をとっているはずだ。  



 

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