さて、昨年は安倍政権の登場によって、日本が「いつか来た道」 、暗黒のファシズムに向かい始めた年であった。
日本民族の不幸を長期的なスパンで捉えると、次の7点を挙げることができるように思われる。
1 3.11以降、この国には終焉がなくなったのである。
与えられたのは、10万年、20万年と続く放射能汚染と管理のプロセスである。実質的には政治も軍事も経済も、そして遺伝子さえも、原発にわが国は左右され、支配されることになった、といっていい。
為政者たちの対応は嘘と隠蔽である。しかし、わが国からの放射能汚染が世界に拡大するために、為政者の嘘と隠蔽もまた世界に拡大する。
2 第一の支配者を放射能汚染とすれば、第二の支配者は人間であり、米国である。敗戦後も依然として、わが国は、米国の支配の下にある。それは実質的な植民地状態にあるといってよい。
わが国の重要な政策、たとえば消費税増税、原発維持推進、米軍普天間基地の辺野古移転、TPP参加などは、植民地の国会から生まれたものではない。
「対日改革要望書」、「日米経済調和対話」、「日本経団連政党評価表」 、「ジャパン・ハンドラーズ」やヘリテージ財団などの、宗主国のシンクタンクの指南と指示に基づいて、わが国の官僚が作成し、生まれたものである。
したがって宗主国と官僚の支配に隷属し、指示を忠実に実行した吉田茂、池田勇人、中曽根康弘、小泉純一郎といった政治家には、長期政権が保証された。
3 日本民族の政治的民度が低いこと。とりわけ政治家の劣化が凄まじく、安倍晋三に至っては「教養」が問題にされる有り様である。
最近の安倍の靖国参拝も、かれには各国の反応、とりわけ米国、EU、ロシアの厳しい批判が読めなかったのである。
4 わが国の情報空間を支配するマスメディアが、米国・官僚・財界・自民党といった既得権益支配層のメディアとして機能していること。24時間、365日にわたって、国民を洗脳・誘導し続けていること。
その結果、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」で報道の自由度ランキング53位という劣化した日本マスメディアが、マスコミ鵜呑み度70%の日本国民を作っている。
5 福島第1原発と、日本全国に散らばっている原発の、廃炉と維持管理に、将来にわたって天文学的な費用と時間を使わなければならなくなったこと。
6 与党勢力が自公でまとまっているのに対して、政権を奪うべき野党が選挙で連携できないこと。
これには共産党の責任が大きい。共産党にとって最大の政策といっていい護憲が争点になった先の衆参選挙でも、共産党は党勢拡大を第一義に、他の野党との選挙協力をしなかった。
わたしは、将来の戦争直前の選挙でも、共産党は党利で動き、選挙協力をしないと見ている。その状況で、かりに議席を増やしたところで戦争になってしまえば意味はないのだが、共産党にとっては自己評価のポイントになるようだ。政権批判の言葉はそれなりに鋭いのだが、政治行動はのんきな、不思議な政党である。
自民党の悪政が続く最大の援軍は、表が与党の公明党であり、裏が野党の共産党である、といっていい。
7 大幅な人口減少が続いていること。
国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、現在の約1億2800万人の、日本人口は、2030年には1億1522万人、さらに2060年には8674万人になる。
これには福島第1原発事故による放射能被曝の影響は入っておらず、さらに劇的な人口減が日本を襲うことになる。
ウクライナ保健省が出した、日本がこのままの暫定基準で食事をとり続けた場合の平均寿命は、
2012年 男 79 女 86
2017年 男 63 女 72
2022年 男 48 女 55
2027年 男 40 女 43
2032年 男 35 女 31
である。以上が長期的なスパンで考えた日本の不幸の因子である。
次に国民を不幸にする短期的で具体的な政治状況を挙げると、次の8点を指摘できる。
1 安倍晋三のTPP参加表明
2 原発輸出。まだ官僚と政府は日本の原発の技術力を喧伝するが、日本の原発技術は高くない。相変わらずメルトダウン無視の設計である。
日本の原発には、熔解した燃料を受け止める「コアキャッチャー」がついていない。技術のなかに相変わらず傲慢な安全神話と金儲け主義が入り込んでいる。
元農林水産大臣の山田正彦の暴露によると、輸出した原発の核のゴミを日本は引き受ける契約になっているということである。国民が何も知らないうちにわが国は大きな災いの種を抱え込んでいる。
輸出契約の内容は公表されていないが、先の国会で強行された特定秘密保護法によって、もはや国民に明らかにされることはないであろう。
3 これも国民は大きな関心を払っていないが、昨年の11月から始まった福島第一原発4号機共用プールの、燃料集合体の取り出し失敗は、日本どころか北半球の自然環境に致命的な影響を与える。それが現在、情報隠蔽と、無能無責任な東電の管理下で進行している。
4 4月から消費税が3%上がる。今年の夏には中小企業の倒産が続くと思われる。また自殺者が激増することになろう。これは前回の消費税増税時の激増をさらに上回るものとなるだろう。
5 衆参のねじれが解消し、自民党の独裁政治が行われている。
6 NSC・がん登録推進法(福島県などの爆発的ながん発症の隠蔽)・特定秘密保護法などはすでに昨年に成立した。今年は、共謀罪・通信傍受法・国家安全保障基本法・防衛大綱の見直し・自衛隊の海兵隊化・TPP参加・集団的自衛権の確立・新ガイドラインと突き進み、わが国の警察国家、軍事国家が深化する。
7 安倍晋三が靖国を参拝し、日本の国際的な孤立が始まった。
8 沖縄県知事仲井真弘多が、選挙公約を裏切って辺野古埋め立てを許可した。
以上が短期的に見た、日本の不幸の因子である。
日本民族の不幸を長期的なスパンで捉えると、次の7点を挙げることができるように思われる。
1 3.11以降、この国には終焉がなくなったのである。
与えられたのは、10万年、20万年と続く放射能汚染と管理のプロセスである。実質的には政治も軍事も経済も、そして遺伝子さえも、原発にわが国は左右され、支配されることになった、といっていい。
為政者たちの対応は嘘と隠蔽である。しかし、わが国からの放射能汚染が世界に拡大するために、為政者の嘘と隠蔽もまた世界に拡大する。
2 第一の支配者を放射能汚染とすれば、第二の支配者は人間であり、米国である。敗戦後も依然として、わが国は、米国の支配の下にある。それは実質的な植民地状態にあるといってよい。
わが国の重要な政策、たとえば消費税増税、原発維持推進、米軍普天間基地の辺野古移転、TPP参加などは、植民地の国会から生まれたものではない。
「対日改革要望書」、「日米経済調和対話」、「日本経団連政党評価表」 、「ジャパン・ハンドラーズ」やヘリテージ財団などの、宗主国のシンクタンクの指南と指示に基づいて、わが国の官僚が作成し、生まれたものである。
したがって宗主国と官僚の支配に隷属し、指示を忠実に実行した吉田茂、池田勇人、中曽根康弘、小泉純一郎といった政治家には、長期政権が保証された。
3 日本民族の政治的民度が低いこと。とりわけ政治家の劣化が凄まじく、安倍晋三に至っては「教養」が問題にされる有り様である。
最近の安倍の靖国参拝も、かれには各国の反応、とりわけ米国、EU、ロシアの厳しい批判が読めなかったのである。
4 わが国の情報空間を支配するマスメディアが、米国・官僚・財界・自民党といった既得権益支配層のメディアとして機能していること。24時間、365日にわたって、国民を洗脳・誘導し続けていること。
その結果、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」で報道の自由度ランキング53位という劣化した日本マスメディアが、マスコミ鵜呑み度70%の日本国民を作っている。
5 福島第1原発と、日本全国に散らばっている原発の、廃炉と維持管理に、将来にわたって天文学的な費用と時間を使わなければならなくなったこと。
6 与党勢力が自公でまとまっているのに対して、政権を奪うべき野党が選挙で連携できないこと。
これには共産党の責任が大きい。共産党にとって最大の政策といっていい護憲が争点になった先の衆参選挙でも、共産党は党勢拡大を第一義に、他の野党との選挙協力をしなかった。
わたしは、将来の戦争直前の選挙でも、共産党は党利で動き、選挙協力をしないと見ている。その状況で、かりに議席を増やしたところで戦争になってしまえば意味はないのだが、共産党にとっては自己評価のポイントになるようだ。政権批判の言葉はそれなりに鋭いのだが、政治行動はのんきな、不思議な政党である。
自民党の悪政が続く最大の援軍は、表が与党の公明党であり、裏が野党の共産党である、といっていい。
7 大幅な人口減少が続いていること。
国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、現在の約1億2800万人の、日本人口は、2030年には1億1522万人、さらに2060年には8674万人になる。
これには福島第1原発事故による放射能被曝の影響は入っておらず、さらに劇的な人口減が日本を襲うことになる。
ウクライナ保健省が出した、日本がこのままの暫定基準で食事をとり続けた場合の平均寿命は、
2012年 男 79 女 86
2017年 男 63 女 72
2022年 男 48 女 55
2027年 男 40 女 43
2032年 男 35 女 31
である。以上が長期的なスパンで考えた日本の不幸の因子である。
次に国民を不幸にする短期的で具体的な政治状況を挙げると、次の8点を指摘できる。
1 安倍晋三のTPP参加表明
2 原発輸出。まだ官僚と政府は日本の原発の技術力を喧伝するが、日本の原発技術は高くない。相変わらずメルトダウン無視の設計である。
日本の原発には、熔解した燃料を受け止める「コアキャッチャー」がついていない。技術のなかに相変わらず傲慢な安全神話と金儲け主義が入り込んでいる。
元農林水産大臣の山田正彦の暴露によると、輸出した原発の核のゴミを日本は引き受ける契約になっているということである。国民が何も知らないうちにわが国は大きな災いの種を抱え込んでいる。
輸出契約の内容は公表されていないが、先の国会で強行された特定秘密保護法によって、もはや国民に明らかにされることはないであろう。
3 これも国民は大きな関心を払っていないが、昨年の11月から始まった福島第一原発4号機共用プールの、燃料集合体の取り出し失敗は、日本どころか北半球の自然環境に致命的な影響を与える。それが現在、情報隠蔽と、無能無責任な東電の管理下で進行している。
4 4月から消費税が3%上がる。今年の夏には中小企業の倒産が続くと思われる。また自殺者が激増することになろう。これは前回の消費税増税時の激増をさらに上回るものとなるだろう。
5 衆参のねじれが解消し、自民党の独裁政治が行われている。
6 NSC・がん登録推進法(福島県などの爆発的ながん発症の隠蔽)・特定秘密保護法などはすでに昨年に成立した。今年は、共謀罪・通信傍受法・国家安全保障基本法・防衛大綱の見直し・自衛隊の海兵隊化・TPP参加・集団的自衛権の確立・新ガイドラインと突き進み、わが国の警察国家、軍事国家が深化する。
7 安倍晋三が靖国を参拝し、日本の国際的な孤立が始まった。
8 沖縄県知事仲井真弘多が、選挙公約を裏切って辺野古埋め立てを許可した。
以上が短期的に見た、日本の不幸の因子である。